西日本主教教区
2011年のニュース


定例「学びの会」の開催  1月10日 京都教会

去る1月10日(月・祝)に、定例「学びの会」が京都教会おいて開催されました。参加者は15名。徳島ハリストス正教会の長司祭グリゴリイ小川公神父様が「人の生き方」と題してご教話くださいました。
 小川神父様は、「人が生きるためには、神の力、神の愛が必要である。すぐに過ちを犯す私たちでも、神を信じることによって人を愛することができるようになる。」とお教えくださいました。 また大斎準備周間の主日の福音をテキストとして配布され、「斎の心の大切さ」も説かれました。
 他にも、明治30年に発行された「信仰と基督教徒(ハリスティアニン)の生涯」という小冊子をコピーして配布され、そこからいつくか抜粋して信仰の大切さをお話しなさいました。
 さらに、「聖事経」から、子供が生まれた後に行われる祈祷を紹介され、「生命の尊さ」を強調されました。
 神父様は、ご教話の後、参加者一人一人に、いろいろな感想、質問などをお尋ねになり、活発な意見交換の場となりました。(司祭ダヴィド水口優明記)


西日本主教教区 冬季セミナー 「正教会の聖堂」

 2月11日、例年大阪教会を会場としている「冬季セミナー」は、昨年新聖堂「神現聖堂」を成聖した名古屋教会で「正教会の聖堂」をテーマに開催されました。参加者は地元名古屋、半田をはじめ豊橋、大阪、東京、人吉などから55名、うち一般への呼びかけに応えて参加された方も10名ほどありました。

 11:00からの午前の部は、豊橋教会のイサイア酒井以明神父による「聖堂の歴史とその建築の可能性」と題した講話。初代教会から現代までの聖堂建築の歴史を概観する中で、正教会聖堂の基本的なあり方を説明されました。
 昼食を挟んで午後の部は、名古屋教会「神現聖堂」の設計にも、アドヴァイザーとして参加した、ロシア建築史研究家で小田原教会の信徒でもあるミハイル池田雅史兄による「東京復活大聖堂と19世紀ロシアの建築」と題した講演。ロシア聖堂建築のスタイルの変遷また、東京復活大聖堂(ニコライ堂)の設計者ミハイル・シシュルーポフをはじめ、近代ロシア建築史の中で特筆すべき建築家たちの生涯やエピソードを交えつつ、ニコライ堂の建築様式のロシア正教聖堂建築士における位置づけをお話しくださいました。

 講演後の質疑応答では「ニコライ堂のどこがビザンティン様式といえるのか」など、活発な質問が出され、2時間以上にわたる講演でしたが参加者が、強い興味を持って聴講したことが伺われました。

 またこの冬季セミナーに合わせ、2月6日〜12日にかけて信徒会館で名古屋教会主催・写真展「ロシアの聖堂」が行われました(写真左下)。これらの写真は中部大学講師の物理学者イワノフ・ユーリー兄(写真奥の男性)が長年にわたって撮影を続けてきたロシア正教の聖堂写真を年代を追って24枚集めたものです。ユーリー兄の全面的なご協力があって実現いたしました。