教区定例学びの会 大阪
「三位一体の本当の意味」 ダヴィド水口神父 講話

3月
20日(水・祝)、大阪教会で「学びの会」が開かれ、「三位一体の本当の意味」と題する講話をダヴィド水口神父様からいただきました。大阪教会だけでなく、京都教会や神戸教会の信徒の方も参加されていて、受講者は合わせて27名になりました。パウェル及川神父様の開会の挨拶をもって学びの会は始まりました。

「三位一体」は正教会の教理の基本的なことでありますが、難解なために今まで「学びの会」では正面から取り上げられることはありませんでした。確かに三位一体である神様を、人間の知恵で理解することは到底できません。けれども、三位一体の神は一体どのように聖伝を通して人間に啓示されてきたか、というところからお話が始まりました。

三位一体を正しく理解するため、水口神父様はまず、父・子・聖神という「位格」と神性という「本質」の違いを話されました。また神・子の「降誕」と神・聖神の「降臨」がこの世の次元であったのに対して、神・父から神・子が「生れ」、神・聖神が「出る」ということが永遠の次元である、ということを話されました。それから誤った三位一体の理解、異端について、いくつか例を挙げられました。それらについて共通しているのは、どれも分かりやすく、人間の理解の範囲内で捉えられた神である、ということです。

三位一体の神様は、父と子と聖神というそれぞれの「位格」が愛のうちに一致しています。人間も、三位一体の神の像であるからこそ、互いに愛することができること、また教会も神のイコンであるから多様性の中にありながらも一致できる、ということが示されました。

最後にルブリョフの至聖三者のイコンや、大阪教会の神・父が老人として描かれたイコンが紹介されました。

大斎の最中に開かれた「学びの会」でしたので、午前中は早課から先備聖体礼儀、午後4時からは晩堂大課のお祈りがありました。こちらにも多数の方が参祷され、とても充実した一日となりました。(エフレム後藤伝教師)