西日本主教教区・教区会議開催

去る六月十五日(日)、ダニイル府主教座下臨席の下、西日本主教教区の教区会議(教区公会)を、大阪正教会を会場として開催しました。

司祭会議・理事会(13・14日)
 教区会議本会議開催に向け、十三日(金)午後二時から六時まで、ダニイル座下から開催の祝福を得て教区内管轄司祭七名が集まり「教区司祭会議」を開催し、新年度教区活動に向けた協議を行いました。
 十四日(土)午後には、先ず午後一時から会計監査が、アルセニイ三井治郎監査とニコライ山川正彦監査により、ミハイル佐藤孝雄財務部長、庶務部長ダワィド水口優明師、イオアン小野局長立会いのもと行われました。
 午後一時三十分、理事会開会。業務報告・計画、教団「全国宣教委員会」・「献金委員会」報告、決算報告・予算案説明があり、全て原案通り本会議に掛けることを決議しました。
名古屋正教会管轄司祭ゲオルギイ松島雄一師からは、「名古屋正教会新聖堂建設準備進捗状況」、「半田正教会集会所建設計画」について。また、人吉正教会管轄司祭パワェル及川信師からは、「福岡仮祈祷所」建設について、それぞれ報告されました。
 府主教座下随行は、東京からパワェル松浦清博長輔祭、イオアン・ファノラキス輔祭とイリヤ中原聖史輔祭、ミハイル高橋昭治副輔祭とパワェル松井貢治伝教師、日曜日帰りでイオアン金田神学生を加えて総勢六名。
五旬祭前晩祷は五時からニコライ・ドミートリエフ師(神戸)司祷、東京からの二輔祭陪祷、各教会理事と地元大阪正教会信徒の単音聖歌により献じられました。誦経は、サムイル尾又慎一誦経者(神戸)。祭日リティヤを献じ、祝福された五餅と油に与って祭日をお祝いしました。

府主教座下司祷五旬祭聖体礼儀(15日)
 本会議当日の六月十五日は、はじめに府主教座下司祷、教区内七司祭(グリゴリイ小川公長司祭、パワェル及川司祭、イサイヤ酒井以明司祭、ニコライ・ドミートリエフ司祭、ダワィド水口司祭、ゲオルギイ松島司祭、小野司祭)とニコライ松田光剛輔祭、東京からの三輔祭陪祷により五旬祭(聖神降臨祭)聖体礼儀を、朝九時三十分から執行しました。聖歌指揮はマリナ竹中満里子姉(大阪)。時課誦経は、アレクシイ小野成信誦経者(京都)。説教はイサイヤ酒井師。
時課に際し、神戸正教会のサムイル尾又慎一誦経者が副輔祭に、ダニイル府主教座下により祝福されました。尾又兄は教区「正教基礎講座」全課程を受講し、神戸正教会での大斎週日祈祷も連日欠かさず参祷して誦経奉仕を続けて下さっています。
聖体礼儀に続き、「五旬祭主日晩課」(『跪き』の祈祷)を献じ、五旬祭をお祝いして神聖神の導きを祈りました。晩課の祝文(祈祷文)は、府主教座下はじめ各司祭が交替で誦読しました。
また、参祷者全員に府主教座下論集冊子等大小全六種、「正教の基本」「聖書寸感(一)」「死と正教(一)」「終末論考」「トリニティを求めて」「中世ロシアの黙示録挿絵集(カラー刷)」を頂戴しました。(☆各教会での配布分も頂いています。関心のある方は、所属教会管轄司祭までご一報下さい。)

教区会議本会議(15日)
 昼食を挟み午後二時から会館ホールにて教区会議本会議。副議長にパワェル及川師、ミハイル佐藤兄、書記に水口師、松田輔祭が選任され、議事が進められました。
 訓示に際しダニイル府主教座下は、配布された一連の論集冊子から特に「終末論考」「トリニティを求めて」「中世ロシアの黙示録挿絵集(カラー刷)」を参考資料として、『黙示録』からみた正教会の『死生観』と『救贖論』(『永遠』とは『救い』とは何か)について、お話し下さいました。
 続いて局長小野から業務報告と業務計画、グリゴリイ小川師とダワィド水口師から教団設置委員会報告、ミハイル佐藤財務から決算報告と予算案上程がなされ、原案通り承認されました。

新年度活動のあらまし
 当教区恒例となった「ocj西日本・冬季セミナー」は、聖堂が国から重要文化財の指定を受ける運びとなった豊橋正教会を会場とし、文化財指定のために尽力下さった建築学の教授を迎え、豊橋聖使徒マトフェイ聖堂の建築の特質について講演願う予定です。教話担当は、小野司祭。一月十二日(月・祝)、開催予定。
 信徒奉仕者の学びの機会として二〇〇二年に開講した「正教基礎講座」は、大阪教会を会場とした関西講座、二〇〇四年に開講した東海講座と共に二地域で継続します。
 「定例学びの会」は、福岡での「正教セミナー」を含め、次の各教会で計六回開催します。[開催月、会場教会、講師]
○九月十五日、名古屋、及川師。
[中止 ○十月八日、京都、ニコライ師。]
○十一月三日、松山、水口師。
○十一月二十四日、福岡、「秋季セミナー」
○二月十一日、大阪、松島師。
○三月、神戸、小川師。
○四月二十九日、福岡、「春季セミナー」
 印刷物関係では、全頁カラー印刷A四版教区報年二回発行の他、「正教基礎講座」テキスト二冊(「正教要理」「奉神礼」)、「日本正教会・明治史」を刊行します。また、「西日本教区・教会マップ」の再版(新版)の準備を進めます。
 西日本教区役員には、ダニイル府主教座下から全員の留任が求められ、受諾されました。昨年夏の「日本ハリストス正教会教団規則」改定に伴い、今回から役員任期は三年となります。(但し、留任は妨げない。会計監査は、従来通り、任期一年で変更なし。)
教務・松島師、庶務・水口師、財務・ミハイル佐藤孝雄兄(京都)、会計監査・アルセニイ三井治郎兄(豊橋)、ニコライ山川正彦兄(大阪)、局長・小野司祭。
各地教会の整備予定として、及川師と松島師から進捗状況の報告がありました。名古屋正教会では、入手した土地での聖堂新築工事の準備が最終段階に入り、二〇〇九年中の完成を目指し準備を進めています。半田正教会では、約十四坪の集会棟の建設工事が始まっています。信徒から土地の無償貸与を受けた福岡では、プレハブ製六坪の仮祈祷所を今秋建設します。法人格を持っていないので、公的には、法人格を有する「人吉ハリストス正教会」の一部局(出張所)として取り扱います。
 夕四時半に本会議終了。信徒会館ロビーに会場を移し、大阪正教会婦人会心尽くしの手料理による立食形式での夕食懇談会では、旧交を暖めつつ新年度教会活動の情報交換や各教会信徒間交流についての話に花が咲き、夕六時過ぎに西日本主教教区の教区会議全日程を終えました。
(司祭イオアン小野記)