感謝祈祷


感謝祈祷(モレーベン)

 光栄は一性にして、分れざる聖三者に帰す、今も何時も世々に
 アミン
 聖なる神、聖なる勇毅、聖なる常生の者や、我等を憐めよ(三次)
  光栄は父と子と聖神に帰す、今も何時も世々に、アミン
  至聖三者や我等を憐めよ、主や我等の罪を潔くせよ、主宰や我等の愆を赦せ、聖なる者や臨みて我等の病を癒し給え、悉く汝の名に因る
  主憐めよ(三次)
  光栄は父と子と聖神に帰す、今も何時も世々に、アミン
  天に在す我等の父や、願わくは汝の名は聖とせられ、汝の国は来たり、汝の旨は天に行わるるが如く地にも行われん、我が日用の糧を今日我等に與え給え、我等に債ある者を我等免すが如く、我等の債を免し給え、我等を誘に導かず、猶我等を凶悪より救い給え
 蓋国と権能と光栄は汝父と子と聖神に帰す、今も何時も世々に
 アミン
  主憐めよ(十二次)
  光栄は父と子と聖神に帰す、今も何時も世々に、アミン
  来たれ我等の王神に叩拝せん
  来たれハリストス我等の王神に叩拝俯伏せん
  来たれハリストス我等の王と神の前に叩拝俯伏せん
      第百十七聖詠
  主を讃栄せよ、蓋彼は仁慈にして、その憐は世々にあればなり、イズライリの家今言うべし、彼は仁慈なり、その憐は世々にあればなり、アアロンの家今言うべし、彼は仁慈なり、その憐みは世々にあればなり。主をおそるる者今言うべし、彼は仁慈なり、その憐は世々にあればなり、我狭きより主に呼ぶに主は我に聞きて我を広き処に引き出せり、主は我を守る、我恐れざらん、人何をか我に為さんや、主は我を助くる者なり、我我が敵を見んとす、主をたのむ人は人をたのむより善なり、主をたのむは牧伯をたのむより善なり、萬民我をかこめども我主の名を以てこれをやぶれり彼等の我をかこみ我をめぐれども、我主の名を以てこれをやぶれり彼等の我をかこむは蜂のその巣をかこむが如くその消えしは茨の火の如し我主の名を以てこれをを敗れり彼等強く我をおして我を倒さんと欲すれども主は我を助けり彼は我が救となれり義人のすまい喜と救との声ありて言う主の右の手は力を現す主の右の手は高し主の右の手は力を現すと、我死せず猶生きて主の行う所を伝ええん主はきびしく我を罰すれども我を死にわたさず我が為に義の門を開けよ我これにに入りて主を讃栄せんこれ主の門なり義人これに入らんとす我爾を讃栄す蓋爾は我に聞き我の救となれり工師が棄てし石は屋隅の首石となれりこれ主のなす所にして我等の目に奇異なりとす主はこの日を作れり我等これを以て喜び楽まんああ主や助け給え主の名によりてて来る者は崇め讃めらる我等主の家より汝等に降福す主は神なり我等を照せりなわを以ていけにえをつなぎ、ひきて祭壇のつのに至れよ汝は我が神なり、我汝を讃栄せん汝は我が神なり、我汝を崇め讃めん、我汝を讃栄せん蓋爾は我に聞き、我の救となれり、主を讃栄せよ、蓋彼は仁慈にしてその憐は世々にあればなり。

  光栄は父と子と聖神に帰す、今も何時も世々に、アミン。
  アリルイヤ、アリルイヤ、アリルイヤ、神や光栄は汝に帰す(三次)
 我等安和にして主に祈らん
 主憐めよ
 上より降る安和と我等が霊の救の為に主に祈らん
 全世界の安和、神の聖なる諸教会の堅立、及び衆人の合一の為に主に祈らん
 この聖堂及び信と慎と神を畏るる心とを以て此に来る者の為に主に祈らん  教会を司る尊貴なる我等の東京の大主教及び全日本の府主教(某)、司祭の尊品ハリストスによる輔祭職、悉くの教衆及び衆人の為に主に祈らん
 我が国の天皇、及び国を司る者の為に主に祈らん
 このまちと地方及び信を以てこの中に居る者の為に主に祈らん
 気候順和、五穀豊穣、天下泰平の為に主に祈らん
 航海する者旅行する者、病を患うる者、艱難にあう者、虜となりし者及び彼等の救の為に主に祈らん
 慈憐を以て、我等不当なる諸僕の今の感謝と祈祷とをその天上の祭台に受けて、仁慈によりて、我等を憐むが為に主に祈らん
 我等その不当なる諸僕が主より受けし所の諸恩の為、謙卑の心の中に献ぐる所の感謝をいまず、即ちこれを芳ばしき香炉と、肥たる燔祭(やきまつり)の如く入れ給うが為に主に祈らん
 今も我等その不当なる諸僕の祈りの声を聞きいれて、常にその忠信なる者の善き志と望とを善なる方に成就し、その広恩なるによりて、常に我等に恩を施し、その聖なる教会と凡その忠信なる僕とに願う所を賜わんが為に主に祈らん
 その聖なる教会(及びその諸僕或は僕某)と我等衆人とを、諸の憂いとわざわいと怒りと危き、及び悉くの見ゆると見えざるの敵より免れしめ、壮健と長寿と平安及び神使の軍を以て、その忠信の者を常にめぐり巡り守るが為に主に祈らん
 神や汝の恩寵を以て、我等を助け救い憐み守れよ
 至聖至潔にして至りて讃美たる我等の光栄の女宰生神女、永貞童女マリヤと諸聖人とを記憶して、我等己の身及び互いに各の身を以て、並びに悉くの我等の生命を以て、ハリストス神に委託せん
 主爾に
 蓋凡そ光栄尊貴伏拝は汝父と子と聖神に帰す、今も何時も世々に
 アミン

 主は神なり、我等を照せり、主の名によつて来る者は崇め讃めらる
 同
 主を尊み讃めよ、彼は仁慈にして、その憐は世々にあればなり
 主は神なり 云々
 工師が棄てし所の石は屋隅の首石となれり、これ主のなす所にして、我等の目に奇異なりとす
 主は神なり 云々

   トロパリ  第四の調
 主や、我等汝の不当の僕婢たる者、爾の大なる恩を被るによりて、感謝の心を抱き爾を尊み歌い讃めあげ感謝し、爾の仁慈を崇め、僕の謹み且愛を以て爾に呼ぶ
我等に恩を賜う救世主や、光栄は爾のものなりと、光栄は父と子と聖神に帰す
         第三の調、
  主宰や、我等至つて当らざる僕婢、汝の恩と賜物とを被りて、熱心を以て汝に走りつき力に応じて感謝を献り、汝を恩を賜う主と造物主たるを讃め揚げて呼ぶ、至つて広き恵の神や、光栄は爾のものなりと。
  今も何時も世々に、アミン
         同  調
  ハリステアニン等の助けなる神の母や、汝の僕婢、汝の転達を得て、感謝の心を抱き汝に呼ぶ、至つて潔き神を生みし処女や喜べよ、独りとく転達する者や、汝の祈祷を以て我等を凡の苦難より常に救い給え

 謹みて聴くべし
 汝の神にも
 叡智、謹みて聴くべし
 ポロキメン(第四の調)
  我恩を施す主を讃め歌い、至上なる主の名を崇め歌わん
 同
 我が心汝の救いを喜ばん
 我に恩を賜いし主を崇め歌い 云々
 我恩を施すの主を讃め頌い
 至上の主の名を崇め歌わん
 叡智
 聖使徒パウエルがエフエス(コリンフ)人に達する書の読み
 謹みて聴くべし
 (エフェス書 5:8〜19)
 兄弟や、光の子の如く行うべし。蓋聖神の実は凡その仁と義と誠とにあり。汝等神の喜ぶ所の如何をつまびらかにせよ実を結ばざる暗やみの行に与るなかれ、寧ろこれを責めよ蓋彼等がひそかに行う所の事は言うも又恥ずべし凡そ責めらるる事は光によりて現る蓋凡そ現るる事は光なり故に言えるありいぬる者や起きよ死よりよみがえれよハリストス汝を照さんここを以て見よ行を慎しみて無智の者の如くせず即ち智ある者の如くし時をおしむべし蓋日は狡猾なりこの故に思慮なき者とするなかれ即ち神の旨の如何なるを悟れよ又酒に酔うなかれ蓋これによりて放蕩を生ず即ち聖神に満たされよ聖詠と歌頌と属神の詩賦とを以て口にとな心に和して主を讃美し凡その事態に我等の主イイススハリストスの名によりて神父に感謝し、神を畏るるの心を以て互にしたがうべし
       (凱旋感謝に  コリンフ)
  兄弟や、神に感謝す彼は常にハリストスイイススによりて我等に凱旋するを賜い且我等を以て彼をしるにおいをあまねくひろむ、蓋我等は救わるる者の中にも亡ぶる者の中にも神の為にハリストスのこうばしき香りなり一には死のにおいにして死に致し一にはいのちのにおいにして命に致す各その当る所にかなう萬世の王無玷無形にして唯一なる叡智の神に尊敬と光栄とは世々に帰す アミン

アリルイヤ(三次)
 叡智謹みて立て、聖福音経を聞くべし
 衆人に平安
 汝の神にも
 ルカ伝に依る聖福音経の読み
 主や光栄は汝に帰し、光栄は汝に帰す
 謹みて聴くべし
   (ルカ伝 17:12〜19)
 彼の時イイスス或る村に入りしに、らい病者十人彼にあい遠く立ちて、声を揚げて言えり、イイスス夫子、我等を憐めよ、イイススこれを見て言えり、行きて己れを司祭らに示せ彼等行く時きよまれり。その中一人己れの癒されしを見て帰りて大声に神を讃栄しイイススの足下に俯伏して感謝せり彼はサマリヤの人なり、イイスス言えり潔まりし者は十人に非ずやその九はいずくにあるやこの異邦人の外如何ぞ帰りて光栄を神に帰せざるや、又彼に言えり、起ちて行け汝の信は汝を救えり
 主や光栄は汝爾に帰し、光栄は汝に帰す

重聯祷
 神や、汝の大なる憐によりて我等を憐めよ、汝に祈る、聞き入れて憐めよ
 主憐めよ(三次)
 又我が国の天皇、及び国を司る者の為に祈る
 我等の主教(某)及びハリストスに於ける悉くの我等の兄弟の為に祈る
 主宰、主我等の救世主や、我等不当の僕として、畏れおののき汝が豊かにその諸僕に注ぎたる諸恩の為に汝の仁慈に感謝して俯伏し、汝に神にかないたる讃揚を奉り、傷感の情を以て呼ぶ汝の諸僕を諸の禍より免しめ、その慈憐なるによりて常に我等衆人の善き望をかなえ給え熱心にして爾に祈る聞き入れて憐めよ
 主や、今慈憐を以て汝の諸僕の祈祷を聞き入れて彼等に汝が仁慈の恩恵を現わせし如くこれより後も汝が忠信の者の凡その善き願を退けずして汝が光栄の為にこれを成就し我が諸罪を問わずして我等衆人に汝の豊なる仁慈を現わし給え、汝に祈る聞き入れて憐めよ
輔 至善なる主宰や、願わくはこの我等の感謝は汝の威厳なる光栄の前に芳しき香炉の如く肥えたる燔祭(やきまつり)の如く入れらるるものとならんその広恩なるに依りて常に汝の諸僕に豊なる仁慈と恩恵とを遣わし汝の聖なる教会(このまち或はこの家)を凡そ見ゆると見えざる諸敵の攻撃より免しめ汝の衆人に罪なくしてすこやかなる長寿及び萬徳に於ける進歩を與え給え至りて広恩なる王や汝に祈る、慈憐を以て、聞き入れて速に憐めよ
 神我が救世主、地の四方と遠く海に居る者とのたのみや、我等に聞き給え、主宰や我等の罪に仁慈をたれ、仁慈をたれて我等を憐めよ、蓋汝は仁慈にして人を愛するの神なり、我等光栄を汝父と子と聖神に献ず、今も何時も世々に
 アミン
 主に祈らん
 主憐めよ
 主イイススハリストス我等の神、凡その慈憐と広恩との神や、爾の仁慈はきわめ難く汝の仁愛は測り難き海の如し、我等不当の僕として畏れおののぎ爾の威厳に俯伏し、汝の諸僕(或汝の僕)に施せし諸恩の為に今謙卑の心を以て汝の仁慈に感謝を奉り、爾を主宰主恩者として讃め崇め歌い尊み、又俯伏感謝して謙卑の心を抱きて汝の測り難く言い難き仁慈に祈る、今汝が諸僕の祈りを受けて、慈憐を以てこれを成就せしが如く、これより後も汝と近者とに於けるの愛及び凡その徳に進む所の汝の忠信の者に汝の恩恵を施し、汝の聖なる教会及びこの町(或いはこの家)を諸の禍より免しめ、これに平安と穏静とを与えて汝と汝の無原の父と、至聖至善なる汝の一性の神と、一体に於いて讃揚せらるるの神に常に感謝と讃美と歌頌とを奉ることを得しめ給え光栄は汝に神我等の恩主に世々に帰す
 アミン
  いと高きには光栄神に帰し、地には平安降り、人に恵は臨めり、主天の王神父全能者や、主独生の子イイススハリストス及び聖神や汝の大いなる光栄によつて我等汝を崇め、汝を讃揚げ、汝を伏し拝み、汝を尊み歌い、汝に感謝す、主神や神の羔父の子世の罪を荷いし者や、我等の祈を納れ給え、汝は独り聖なり、汝は独り主イイススハリストス神父の光栄を顕す者なればなり、アミン、我日日に汝を讃揚げ汝の名を世々に崇め歌わん、主や我等を守り罪なくしてこの日を渡らせ給え、主我が先祖の神や、汝は崇め讃められ、汝の名は世々に尊み歌わるアミン、主や、汝をたのむによつて、汝の憐を我等にたれ給え
主や、汝は崇め讃めらる、汝の誡を我に教え給え(三次)
主や、汝は世々我等のかくれがたり、我かつて言えり、主や我を憐み我が霊を癒し給え、我罪を汝に得ればなり。主や、爾に走りつく汝の旨を行うを我に教え給え、
汝は我の神、生命の源は汝にあればなり、我等汝の光に於いて光を見ん、憐を汝を知る者に常にたれ給え。
聖なる神、聖なる勇毅、聖なる常生の者や、我等を憐めよ(三次)
光栄は父と子と聖神に帰す、今も何時も世々にアミン
聖なる常生の者や、我等を憐めよ
聖なる神、聖なる勇毅、聖なる常生の者や、我等を憐めよ

    (いと高きにはに帰し云々に代えて欲すれば左の歌を歌う)
  我等汝神を讃め、汝主を崇む、全地は汝永遠の父を尊む、衆神使と諸天と衆軍と諸ヘルビムと諸セラヒムとは絶間なき声を以て汝に呼ぶ、聖聖聖なるかな、主神サワオフ天地は汝の威厳なる光栄に満つ、いと光栄なる使徒の会、讃美たる預言者の群、光明なる致命者の軍は汝を讃め揚げ、聖なる教会は全世界に於て、汝悟り難き威厳の父、拝まるる汝の真の独生子、及び撫恤者聖神を崇め讃む、ハリストスや、汝は光栄の王、汝は父の永在の子なり、汝は人を救わんこと欲して童貞女の腹をいまざりき、汝は死の針を折りて信ずる者の為に天国を開けり、汝は父の光栄に在りて、神の右に坐し、我等は汝が審判者として来らん事を信ず、故に汝に求む、汝が尊き血にて贖いし汝の諸僕を助けて、汝の諸聖人と共に汝の永遠の光栄に王たらしめ給え、主や汝の民を救い、汝の業に福を降し、これを改めて、世々に挙げ給え、我等日々に汝を讃め揚げ、汝の名を世々に崇め歌いて、今より永遠に至らん、主や我等を守り、罪なくしてこの日を渡らせ給え。主や我等を憐み、我等を憐めよ、主や汝をたのむによりて、汝の憐を我等にたれ給え主や我等汝をたのめり、願わくは世々にはずかしめを受けざらん、アミン

 叡智
 至聖なる生神女や、我等の為に神に祈り給え
 ヘルビより尊くセラヒムに並びなく栄え、操を破らずして、神言を生みし、実の生神女たる汝を崇め讃む
 ハリストス神、我等のたのみや、光栄は汝に帰す、光栄は汝に帰す
光栄は父と子と聖神に帰す、今も何時も世々にアミン
  主憐めよ(三次)
  福を降せ
 願わくは主の降福はその恩寵と広恩と仁慈によりて、常に汝等に在らん、今も何時も世々に
 アミン


(原本には記載されていないが、最後に以下のように「幾歳も」を歌うのが通例)

 主よ、今ここに立ちて祈る汝の諸僕(某)に、萬福にして平安なる度生壮健と救贖、及び万事に於ける善き進歩を与えて、彼を幾歳にも護り給え
 幾歳も(三次)


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