19.主教聖体礼儀
[聖体礼儀の始め】
首輔祭「君や、祝讃せよ」第一の司祭「父と子と聖神の国は・・・」と、聖福音経を上げ、アンティミンスの上に十字架を描き、降ろして、福音経と宝座に接吻して、首輔祭とともに主教にお辞儀。他の陪祷司祭、誦経者も同じ。第一位の司祭は宝座の右に立つ。
首輔祭は大連祷を唱える。
大連祷の最初と最後、二つの小連祷のとき、本持ちは主教用祈祷書を開き、黙唱祝文を読めるようにする。大連祷の「我等諸の憂愁と念怒と・・・」のとき、両輔祭はカフェドラのを離れ、司祭の列の間を通ってソレヤに行く。第一の輔祭は救主のイコンの前、第二の輔祭は首輔祭の左側に立つ。年長司祭は高声「蓋凡そ光栄、尊貴・・・」を宝座で唱え、開いた王門で主教に会釈。同時に首輔祭、輔祭、第二の司祭も主教に会釈。首輔祭はソレヤから降りて、カフェドラの主教の後ろに宣つ。第二の司祭は北門から至聖所に入り、宝座に接吻し、王門
から主教に会釈し、第一の司祭の反対側に立つ。
第一の輔祭が小連祷を唱えた後、第二の司祭が高声「蓋権柄及び国と権能・・・」を
唱え、第一の司祭が行ったと同様に主教に会釈。
同時にカフェドラに立っている次の二人の司祭、輔祭も主教に会釈する。二人の司祭は二つの輔祭門をから至聖所に入り、宝座に接吻、王門から主教に会釈。「神の独生の子」の最後の節のとき、首輔祭はカフェドラを離れソレヤの定位置に立つ。
第二の小連祷は第二の輔祭が唱え、高声「蓋爾は善にして人を愛する・・・」は王門から主教にお辞儀した第三の司祭が唱える。第三の司祭に揃って、カフェドラに残っている司祭は主教に会釈する。首輔祭、二人の輔祭、本持ち、は至聖所に戻る。司祭、首輔祭、輔祭は宝座に接吻し、主教に会釈し、決められた場所に立つ。
大連祷の後聖歌隊は記載されたアンティフォンまたはティピカの聖詠「我が霊や」と真福詞を歌う。(注:アンティフォンは全部を歌うように指示されている)第3アンティフォンまたは真福詞を歌う時「小聖入が行われる」
[小聖入]
副輔祭たちはディキリ・トリキリをもつ、堂役はリピダ(hexapteryga)を、そして輔祭は香炉を持つ。第一の司祭は宝座の前で十字を描き、躬拝し、首輔祭とともに主教に向かって会釈。それから福音経を取って首輔祭に渡す。首輔祭は福音経をかかげて、高所で西(主教の方)を向いて立つ。このとき第一の司祭と他の司祭は宝座に接吻し、主教に会釈、首輔祭の後に1列で至聖所を出る。北門から出る順序は:ロウソク持ち、杖持ち、香炉を持った輔祭、ディキリ・トリキリを持った副輔祭、リピダを持った副輔祭、福音経を持つ首輔祭、司祭は序列順に並ぶ。(最年少の者が福音経のすぐ後ろ)主教の左側に立つ司祭以外はカフェドラを回って、聖体礼儀の始まりと同じ位置に、宝座に向かって立つ。主教と司祭は祝文「主宰、主、我等の神・・・」を黙唱。
首輔祭は司祭がカフェドラを回っている時に、声に出して、ただし小声で「主に祈らん」と唱える。ロウソク持ちと本持ちはソレヤ王門前の一まで進む。首輔祭はアンボンの下中央に立つ。(しかし通常最後の二人の司祭の間)、リピダ持ちは向き合って、福音経に掲げる。輔祭は彼らとアンボンの間に立つ。聖職者は十字を描き、会釈、主教に会釈。主教が祝文を唱え終わる。(昇進などがある場合はこの後行う)首輔祭は福音経を左肩に置き、右手でオラリ(大帯)をとって上げ、あまり大きくない声で「聖なる主宰や、聖入に祝福せよ」。主教は祝福し「爾の
聖者の入るは恒に崇め讃め」、首輔祭「アミン」、副輔祭とともに主教に近付く。主教が福音経に接吻するとき、首輔祭は主教の右手に接吻。元の場所(リピダの間)に戻る。副輔祭はカフェドラの近くに立ち、ディキリ・トリキリを主教に渡す。首輔祭は福音経を頭上に上げ、十字架を描き「叡智、謹みて立て」。主教の方を向き、全員で「来たれ、ハリストスの前に・・・」をゆっくり歌う。他の輔祭は福音経、続いて主教に炉儀。主教は福音経に会釈したあと、ディキリ・トリキリで司祭と教役者を祝福。教役者は主教に会釈。
主教はディキリ・トリキリで西・南・北の順に信者を祝福。首輔祭は輔祭に先導されて、王門を通って至聖所に入り、福音経を宝座に置く。他の堂役は南北の門から至聖所に入る。司祭
はアンボンの下に残る。
主教はカフェドラから降りてアンボンに上がる。聖歌隊が[神の子、死より・・・」を歌うとき、ディキリ・トリキリで信者を二方向に祝福し、至聖所に入る。首輔祭は王門で主教に会い、ディキリ・トリキリを受け取り、定位置に置く。(注:アメリカでは叙聖された副輔祭が十分な数いないので、ディキリ・トリキリを宝座に置かなくてすむように専用の台が作られている。)主教は王門の柱にのイコンと宝座に接吻し、輔祭から香炉を受け取り、炉儀。主教に続いて司祭も至聖所に向かう。右列の司祭は王門の柱の救主のイコン、左列の司祭は柱の生神女のイコンに接吻して至聖所に入る。
教役者がゆっくり「爾にアリルイヤを」を歌うとき、主教はトリキリを持つ輔祭に先導されて、宝座、奉献台、高所、宝座の右、左の司祭に炉儀、ソレヤに出る。ロウソク持ち、杖持ちはソレヤから降りて王門に向かってアンボンの下に立つ。聖歌隊は静かに美しく「イス・ポッラ・エティ・デスボタ」を歌う。このとき司祭は宝座に接吻。主教は王門・イコノスクス、教衆(聖歌隊)、信者・救主と生神女のイコンに炉儀して至聖所に戻り、宝座、司祭、首輔祭に炉儀する。
ロウソク持ち、杖持ちはそれぞれの位置に戻る。聖歌隊はイス・ポラをゆっくり一度歌って、ティピコンの指示に従ってトロパリ、コンダクを歌う。
第二の副輔祭は主教からディキリを受け取る、首輔祭は香炉を受け取る(トリキリは第一の副輔祭に渡す)。この3人は宝座の後ろに立ち、首輔祭が主教に3回づつ3回炉儀するとき同時に会釈する。首輔祭は香炉を堂役に渡し、4人揃って十字を描き会釈、向き直り、主教に会釈して位置に戻る。教役者は至聖所でいつものように「今も何時も」と最後のコンダクを歌う。
副輔祭はディキリ・トリキリを宝座のそばの台の上に置く。祈祷書を持つ副輔祭は主教の側に行き、主教が「聖なる神、聖者の中に息い・・」を唱えるためにページを開く。
トロパリとコンダクの歌が終わると、首輔祭は宝座に接吻し、オラリを掲げて「聖なる主宰や、聖三の時に祝福せよ」と低い声で言い、主教の手に接吻。ソレヤに出て、救世主のイコンの前に立ち「主に祈らん」、聖歌隊は「主憐れめよ」とコタエル。主教は最初の高声「蓋我が神や、爾は聖なり・・今も何時も」と唱える。首輔祭は王門の真下に立ち、信者の方にくるっと向きを変えながら高声の残り「世々に」を唱える。聖歌隊「アミン」。「聖なる神、聖なる勇毅・・・」を歌う。首輔祭はディキリを取って主教に渡す。2回目の「聖なる神」は至聖所にいる全員で歌う。主教はディキリで福音経の上に十字を描く。
第二の司祭(主教の左にいる)は宝座用の十字架を取り、十字架の表を下向き(宝座に向けて)主教に渡し、主教の手に接吻。ロウソク持ち、杖持ちはアンボンの下に王門に向かって立つ。
主教は左手に十字架、右手にはディキリをもち、アンボンに行く。聖歌隊は「聖なる神」を歌う。終わると
「主や、主や、天より臨み見て、この葡萄園に下り、爾の右の手の植え付けしものを固め給え」と唱える。祝文のあと主教が西から祝福を始めると、聖歌隊のトリオは「聖なる神」と歌い、南のとき「聖なる勇毅」、北のとき「聖なる常生の者や、我等を憐れめよ」と歌う。
主教は至聖所に戻り、聖歌隊は「聖なる神・・・」をもう一度歌う。ロウソク持ちと杖持ちはソレヤの定位置に戻る。
主教は十字架を戻す。(実際は第二の司祭に渡し、第二の司祭が宝座の上に置く)宝座に接吻してから高所に行く。
主教が高所にゆく時、司祭も同様に宝座に接吻して高所に行き、序列に従って並ぶ。最年長が主教のすぐそば。主教は宝座の右側を通って、ディキリで高所を祝福して、ディキリを副輔祭に渡し、副輔祭は定位置に置く。
首輔祭は高所の下、宝座の左側に立って以下のトロパUを唱える。
「イオルダンに於いて聖三者の顕現はありき、蓋神の本性たる神は呼べり、この洗を受くる者は我の至愛の子なりと、聖神の己と等しき者、人々が崇めて万世に讃め揚ぐる主と共に在せり」
主教は教役者が「聖なる神」を歌うとき、高所からトリキリで中央、右、左を祝福する。この後聖歌隊は「光栄は、今も」「聖なる神」と続けて終える。
7.使徒経と福音経の読み
首輔祭は主教からトリキリを受け取り定位置に戻す。第一の輔祭は宝座の右側から使徒経を取り上にオラリをかけ、祝福を受け、主教の手に接吻。宝座の左側を通って、王門から至聖所を出て、使徒経を読むためにアンボンへ(聖堂中央まで行くことが多い)。このとき首輔祭は主教に香炉をもってくる。副輔祭の一人が主教の右側に立ち、乳香入れとスプーンを持つ。
首輔祭「聖なる君や、香炉に祝福せよ」主教は乳香を香炉に入れ、
「ハリストス我が神や、我等爾に香炉を捧げて属神の馨香となす、爾これを爾が天上の祭壇にうけて、我等に報いるに爾が至聖神の恩寵を遣わすを以てせよ」と唱える。
首輔祭「謹みて聞くべし」
主教「衆人に平安」
第一の輔祭(使徒経を誦読する輔祭〕「爾の神にも」
首輔祭「叡智」
使徒経を読む輔祭は順に従ってポロキメンその他を唱える。
副輔祭は主教からオモフォルを取って、第二の輔祭に渡す。第二輔祭は主教の手に接吻し、宝座の右側に司祭の列に並ぶ立つ。第一の輔祭、使徒経を読む。長輔祭は順序どおり炉儀を行い、アリルイヤの時に終了。
使徒経の読みが始まると主教と司祭は着席。首輔祭が主教にまず炉儀、主教と司祭は立ちあがり炉儀に答える。主教は首輔祭を祝福、司祭職は軽く会釈る首輔祭が2回目に炉儀に戻って来た時は立ち上がらない。
使徒経の誦読が終わると全員立ち上がる、堂役はリピダを、副輔祭はディキリ・トリキリを取ってアンボンに出て、福音経を読むために用意したアナロイの左右に立つ(宝座に向かってトリキリが首輔祭の右)。「アリルイヤ」を歌う。主教と司祭は祝文「人を愛する主宰や、我が心に・・・」を黙唱。最年長の司祭と首輔祭は主教に会釈し、祝福を受け、宝座に行く。第一の司祭は福音経を取って首輔祭に渡す。首輔祭は宝座に接吻し、福音経を受け取り、主教のところに行く。主教は福音経に接吻し、首輔祭は主教の手に接吻し、オモフォルも持つ第二の輔祭に先導されて、宝座を回って王門を通ってアナロイのところに回る。第二の輔祭がアナロイを回るとき、使徒経を誦読した輔祭が先導して、王門を通って宝座の側に立つ。使徒経を読んだ輔祭は宝座の右側、オモフォルを持つ第二の輔祭は宝座の左側。首輔祭の両側に、副輔祭ディキリ・トリキリをもって立つ。リピダは福音経の上にかかげる。長輔祭は福音経をアナロイの上に立て、会釈て「聖なる君や、聖使徒及び福音者(某)の福音を宣ぶる者に祝福せよ」
主教「願わくは神、光栄にして讃美たる聖使徒及び福音者」
首輔祭「アミン」と言って、福音経を置いて広げる。
第二の輔祭「叡智、謹みて立て。聖福音経を聴くべし」
主教「衆人に平安」
首輔祭「(某)に因る聖福音経の読み」
聖歌隊「主や、光栄は爾に帰す、光栄は爾に帰すj
第1の輔祭「謹みて聴くべし」
首輔祭は福音経をゆっくり、聞き取れるように読む。
福音経が始まると、両輔祭は宝座に接吻して、主教のもとへ行き祝福を受け、主教の手に接吻して使徒経、オモフォルを定位置に戻す。司祭は帽子を取るが、主教はミトラをつけたまま。
福音経を読み終わると、聖歌隊は「主や、光栄は爾に帰す、光栄は爾に帰す」。アナロイを片付け、リピダは至聖所に戻す。副輔祭はソレヤ上で十字に交差してトリキリが主教の右手になるようにして手渡す。主教は高位から二人の司祭に伴われて、高所から降り、王門を通ってアンボンに出て、ディキリトリキリで信徒を祝福する。このとき聖歌隊「イスポラ」を歌う。主教至聖所に戻り福音経に接吻。首輔祭は福音経を奉献台の上に置く。あるいは常例の位置、宝座の聖龕の前に置く。副輔祭ディキリトリキリを定位置に戻し、東に向かって十字を描き、向き直って主教に会釈。司祭は定位置につく。
「福音経の読みのあと、初代教会の習慣にであったように、主教によって説教が行われるとよい」(府主教イオアン・ヴェンデルランド、1966)
8.重連祷
重連祷は首輔祭か第位置の輔祭が唱える。「神や、爾の大いなる憐みに因りて・・・」のとき、宝座の向こう側にいる全員(輔祭、副輔祭、堂役など)、十字を描き、東にお辞儀し、主教お辞儀。また、「教会を司る尊貴なる・・・」の後、司祭全員で「主憐れめよ(3回)」歌う。宝座の向こう側にいるものはれめよ(3回)」を歌う。十字を描き、東にお辞儀し、主教お辞儀、定位置に戻る。
このとき第一、第二の司祭は主教がアンティミンスを開くのを手伝う(上半分は後で開くためそのまま)。主教高声「蓋爾は慈憐にして・・・」を唱える。
もし(主日以外で)永眠者のための祈祷を行う場合は、首輔祭が香炉を取り、主教から
祝福を受け、王門からソレヤに出て、永眠者のための連祷を行う。高声は主教。
永眠者の祈祷がない場合は、第二の輔祭は輔祭は主教に会釈して北門からソレヤに出て啓豪者の連祷を行う。「義の福音経を彼等に啓かん」と唱えられるとき、第三、第四司祭はアンティ
ミンスの上部を開け、十字を描き、主教にお辞儀する。高声「願わくは彼等も我等と共に・・・」のとき、主教は海綿でアンティミンスの上に十字を描き、接吻して、アンティミンスの右角に置く。
首輔祭と第一の輔祭は王門の下に並んで、信徒の方を向いて立ち、
首輔祭「衆啓蒙者出でよ」
第二輔祭「啓蒙者出でよ」
第一輔祭「衆啓蒙者出でよ」
そして第2輔祭が「啓蒙者一人ももなく、信者・・・」と連祷を綻ける。
主教と司祭たちは記載された黙唱祝文を唱える。第一の輔祭は香炉を取り、主教の祝福を受け、宝座、奉献台、高所、至聖所、主教には3回づつ3回、神品全員、宝座の前、主教に3回炉儀
して香炉を堂役に渡し、二人とも十字を描き、高所に頭を下げ、主教の方にお辞儀し、高所を離れる。
このとき第二の輔祭が連祷を行う「我等又々安和にして・・」、高声「我等常に爾が権柄の」は主教が唱える。
9.大聖入
連祷が終わると輔祭は至聖所に入り、主教にお辞儀。司祭の一人が奉献台に行き、太気を器から取り、奉献台の右隅に置く。ディスコスから小袱と星架を取り脇に置く。ディスコスの前には生者死者を記憶するプロスフォラをおいた皿と小さい聖矛を用意する。
副輔祭二人とタオルを肩にかけた堂役一人はソレヤに出て、宝座の前に向かって立ち、主教の手洗いを待つ。
主教は祝文「肉体の慾と快楽とに縛られし者は"」を読み終えたると(この祝文のとき司祭はかぶり物を脱ぐが、主教はミトラをつけたたまま)、王門に行き、手を洗う。手洗いが終わると、副輔祭、堂役は主教の手に接吻し、ロウソク持ち、杖持ちとともに至聖所に入る。主教は右記を変えて、宝座に向かって立ち、首輔祭と輔祭が小オモフォルをつける。
主教は手を上に挙げて「我等奥密にしてヘルビム象り・・・」を3回唱える。
長輔祭は主教の頭からミトラを取り、大オモフォルのお盆の上に置く。主教はアンティミンス、宝座に接吻して、教役者を祝福して奉献台に行く。
第一の輔祭は主教に香炉を渡す。主教は奉献台に炉儀し、香炉を輔祭に戻し、太気を輔祭の左肩におく。輔祭は主教から離れ、王門、イコノスタス、教衆、信者に炉儀。
主教が宝座を離れた後、司奈は二人づつ宝座の前に進み、ニ回躬拝してからアンティミンスと宝座に接吻、もう一度躬拝し、互いに向き合ってお辞儀して「願わくは主、神はその国に於いて爾司祭職を常に記憶せん」、奉献台に行く(左側の司祭は左から、右側のものは宝座を回って)。司祭は序列に従って、長輔祭、輔祭、副輔祭、堂役は主教に近づき「尊貴なる主宰や、司祭、輔祭(某)を記憶せよ」と言い、主教の右肩に接吻する。(炉義をしていた輔祭も同様。)
生者を記憶した後、主教が死者の記憶をする。
主教のプロテシスが終わると、副輔祭は主教からオモフォルを取る。輔祭は香炉を開き、適当な高さに持ち上げ、司祭の一人が星架を取り主教に渡す、主教は香炉の煙りにかざし、ディスコスの上に置く。首輔祭は「尊貴なる主宰や、取れよ」
主教は両手でディスコスを取り、接吻して、首輔祭に渡す。首輔祭はディスコスと主教の手に接吻して、主教はディスコスを首補佐院頭に乗せ、「安和にして爾の手を挙げ、聖所に向かいて主を崇め讃めよ」首輔祭は離れる。第一の司祭が行き、ポティールを受け取る。ポティールと主教の手に接吻し、「願わくは主・神はその国に於いて爾、主教を恒に記億せん、今も何時も世々に」残りの司祭は頭を下げて主教に近づき、両手で手持ち十字架を、主教が手にとって各司祭に接吻させることができるように持ってくる。各司祭は「Thy Bishopric may the Lord God remember・・・」と唱え、十字架と主教の手に接吻。最後の司祭も同様に言い、主教の手に接吻し、お皿、スプーンを受け取る。
10.行進
ロウソク持ち、杖持ちが北門から出て行進を先導。ミトラとオモフォルを盆に載せた輔祭、香炉を持った輔祭、デイキリ・トリキリを持った副輔奈、リピダをもつ堂役、首輔祭、司祭が序列に従って出る。
ロウソク持ちと杖持ちはアンボンの下に立つ。ミトラを持った輔祭は王門
を通り、至聖所に入り、宝座の前面左角に立つ。リピダを持つ者と副輔祭はソレヤのオルレツの両側に立つ。首輔祭はアンボンのオルレツの手前にひざまづく。香炉を持った輔祭は主教の右側に、司祭たちは序列順に南北に立つ。王門の両側、イコノスタスの前で互いに向き合う。高位の者が王門の近くになる。
主教は奉献台から離れ、ミトラを持つ輔祭に近付き、ミトラに接吻して手を置い
て、輔祭「Thy Bishopric may the Lord God remember・・・」と言い、主教の手に接吻し
ミトラ・オモフォルを定位置に置く。主教は王門に行き、輔祭から香炉を取り、ディスコスに炉儀。首輔祭は「Thy Bishopric may the Lord God remember・・・」と言う。主教はディスコスを取り、記憶を捧げ、宝座に置く。聖歌隊は「アミン」
第一の司祭がオルレツの前に立ち、「Thy Bishopric may the Lord God remember・・・」主教はポティールに炉義。第一の輔祭は主教から香炉を受け取り、宝座の右側に立つ。第一司祭はポティ
ールを渡し、主教の手に接吻して定位置に戻る。主教は記憶を終え、「願くは首、神はその国において、爾衆正教のハリスティアニン等を常に記憶せん、今も何時も世々に、アミン」教役者と信徒は「Thy Bishopric may the Lord God remember・・・」と応える。
主教は首輔祭と輔祭に助けられて、ポティールを宝座の上に置く。司祭は王門を十手至聖所に入る。主教は常例の祝文を唱え、ディスコスとポティールの小袱を取り、太気に炉儀し、覆う。ミトラをつけ、覆ったディスコスとポティールに炉儀し、「兄弟および同役者や我のために祈れよ」と唱える。応えて「聖神爾に臨まんとす、至上の能、爾をおおわんとす」。首輔祭と司祭たちは「聖なる君や、我等のために祈れよ」主教応えて「May the Lord direct your steps」「聖なる君や、我等を記憶せよ」、主教祝福して「願わくは主神は其の国に於いて爾を常に記憶せん」と応え、首輔祭「アミン」。
祝福のあと第一の輔祭は宝座東の右角に立ち、主教に3回づつ3回炉儀。香炉は堂役に渡して、十字を描き、二人とも揃って高所にお辞儀、主教にお辞儀、輔祭は至聖所を出て連祷。主教はソレヤからディキリ・トリキリで信者を祝福。聖歌隊は「イスポラ」を歌う。大聖入後も王門は閉めない。
第一の輔祭が「我等主の前に我が祈りを増し加えん」と連祷を唱える。主教と司祭は適当な時に黙唱祝文「主、神、全能者」を唱える。高声「独生子の慈憐"」は主教が唱える。
連祷のあと輔祭は「我等互いに相愛すべし、同心にして承け認めんがためなり」を唱え、司祭全員十字を描き、3回躬拝「主、我の力や、我爾を愛せん・・・」と黙唱。首輔祭は主教からミトラを取り、主教はディスコスに接吻し「聖なる神」、ポティールに接吻し「聖なる勇毅」、宝座に接吻して「聖なる常生の者や、我等を憐れめよ」と言い、宝座の右側に立つ。
司祭も左から回って、デイスコス、ポティールそして宝座に接吻して、主教の所に行く。主教の「ハリストス我等の間に在り」の挨拶に対し、司祭は「真に在り、復永く在らんとす」と応え、主教の右肩、左肩、手に接吻する。司祭同士も同様に接吻して(司祭の数が多い時は手に接吻するだけ)定位置に戻る。「ハリストス我等の間にあり」は高位の司祭から呼びかける。
輔祭が「門、門、敬しみて聞くべし」と唱え、聖歌隊と会衆が「我信ず」を歌い始める。司
祭は太気の端を手に取り、祭品と主教の頭の上で上げ下げする。主教と一繕に司祭も「我信ず」を唱える。信経が終わると主教は太気の十字架に按吻し、司祭は太気を奉献台に運び、首輔祭は主教にミトラをかぶせる。副輔祭たちは十字を描いて、東に一度お辞儀して、主教にお辞儀してして、ディキリ・トリキリイを主教に渡し、手に接吻する。
11.アナフォラ 聖変化
輔祭はソレヤで「正しく立ち、畏れて立ち・・・」と唱え、至聖所に入る。聖歌隊は「安和の憐れみ」を歌う。主教はディキリ・トリキリをもってアンボンに出て、信者に向かって「願くは我が主イイスス・ハリストスの 恩(めぐみ) 、神・父の慈しみ、聖神の親しみは、爾衆人と偕に在らんことを、」と唱え、祝福する。
聖歌隊「爾の神とも」
主教聖堂の南側を祝福して、「心上に向うべし」
聖歌隊「主に向かえり」
主教、北側を祝福して「主に感謝すべし」
聖歌隊「父と子と聖神、一体にして分れざる三者に伏し拝むは当然にして義なり」
主教は至聖所に戻り、副輔祭はディキリ・トリキリを受け取り定位置に戻す。主教、司祭は黙唱祝文「爾を歌頌し、爾を讃揚し、爾を讃美し、爾に感謝し・・・」を唱える。
第1の輔祭は宝座に接吻し、主教にお辞儀して、オラリを三本指で持ってに星架を取る。主教の高声「凱歌を歌い、呼びて言う」の間に、聖歌の四端でデイスコスの4箇所に触れる。星架に接吻し、閉じて宝座の左側の手持ち十字架の上に置く。首輔祭とともに宝座に接吻し、主教にお辞儀する。
聖歌隊は「聖、聖、聖なるかな主サワオフ」を歌い、主教と司祭は「人を愛する主宰や、我等も此の福たる軍と偕によびて曰う・・・」を唱える。祝文の終わりに、首輔祭は主教のミトラをふたたび取り、福音経の側に起き、副輔祭は主教に小オモフォルを着せる。主教が「取りて食え、これ我が体、爾等のために擘(さ)かるる者、罪の赦しを得るを致す」と言うとき、首輔祭はオラリを持った右手でディスコスを指す。同様にポティールにも「皆之を飲め、これ我の新約の血、爾等及び衆くの人のために流さるる者、罪の赦しを得るを致す」行う。高声「爾の賜(たまもの)を、爾の諸僕より、衆のため一切のために爾に献りて」のとき首輔祭はオラリを持った右手でディ
スコスを取り、右手の下から左手でポティールを坂り、両方をアンティミンス上に挙げる。聖歌隊は「主や、爾を崇め歌い、爾を讃め揚げ、爾に感謝し、我が神や、爾に祷る、」を歌い、主教と司祭は記載された祝文を同時唱える。
主教は両手を挙げて、低い声で「第三時に爾の至聖神を・・・」司祭全員はこの祈りを三回黙唱、そのたびに躬拝。首長輔祭は祈祷書の句「神や、潔き心を我に造り、正しき霊を我の衷(うち)に改め給へ」と「我を爾の顔(かんばせ)より逐うこと勿れ、爾の聖神を我より取り上ぐること勿れ」を唱え、他の輔祭は黙唱。
首輔祭はオラリでディスコスを差し、「君や聖餅に祝福せよ」。主教は「この餅をもって、爾のハリストスの尊体と成し」と唱え、右手で羔を祝福。首輔祭「アミン」。ポティールを指し「君や、聖爵に祝福せよ」と言う。主教「この爵中のものをもって、爾のハリストスの尊血と成し」ポティールを祝福。首輔祭「アミン」、ディスコスとポティールを指し、「君や、二の物に祝福せよ」。主教(司祭は黙唱)は「爾の聖神を以てこれを変化せよ」、首輔祭は「アミン(三回)」。至聖所にいる者全員は伏拝(その日の規則に従うこと)。首輔祭は主教に向かい「聖なる君や、我等を記憶せよ」、首輔祭と他の輔祭は右手でオラリを持ち、頭を下げる。主教は両手で彼等を祝福し「主、神は其国に於て、恒に爾を記憶せん、今も何時も世世に」。首輔祭と輔祭は「アミン」と答えて離れる。
主教と司祭は「願わくはこれは領くる者の為に・・・」を黙唱。聖歌隊の「主や、再を崇め歌い、葡を讃めあげ」の歌の終わりに、首輔祭は主教にミトラをかぶせる。副輔祭はオモフォルを主教からとり、輔祭は主教に香炉を渡す。主教は祭品に炉儀し、高声「殊に至聖至潔にして至りて…」を唱える。主教は香炉を輔祭に返し、輔祭は宝座を三方から、高所、主教を3回づつ3回炉儀、さらに司祭、そして再び主教近く宝座正面から炉儀。主教にお辞儀て退く。主教と司祭は「聖預言者前駆授洗イオアン・・・」を唱える。聖歌隊は「常に福にして全くきずなき生神女・・・」か、その代わりの当日の第九歌頌を歌う。
「常に福」の終わりにに、首輔祭は宝座と主教の手に接吻して王門のところに西(会衆)の方を向いて立ち、右手でオラリを持って、ぐるっと回しながら「万民をも」と唱え、聖歌隊も「万民をも」と歌う。主教「主や、殊に教会を司る至聖なる総主教(某)・・」
第1の司祭r主や、尊貴なる我等の(府主教、主教(某)を記憶し、彼(等)を・・・」と唱え、主教の手、ミトラ、手に接吻する。第一位の司祭が聖体礼儀の司祷者を記憶するのは明か)
首輔祭は王門の所に立って信者の方を向き、高声 「主や、我等の尊貴なる(日本の府主教及び東京の大)主教(某)、"の主教(某)、に(ここで向きを変えて至聖所に入って)今まこの至尊なる祭品を(ディスコスとポティールを指し示す)我等の主、神に献げ奉る者の為、(高所へ行き、十字を描いて躬拝、主教にもお辞儀して、また王門の下に戻る)、至聖なるモスクワ及び全ロシアの総主教(某)、尊貴なる府主教、大主教、主教の救いのため、司祭の尊品、ハリストスによる輔祭職、ことごとくの教衆及び修道士の為、この町と凡その町にある真のハリスティアニンの救われんが為、病いの床に伏す者、縛らるる者、虜となりし者のまぬかれんが為、遠く祖国を離れて異郷に抑留せられたる者の解放せられんがため、今この聖堂に並ちて祈る衆兄弟の救いのため、衆人の為、一切のため」(そして高所に行き、十字を描き躬拝。主教の手に接吻。このとき「イスポラ・エティ・デスポタ」という。
聖歌隊「万民をも」
主教高声「並びに我等に口を一にし、心を一にし・・・」と唱えるとき、至聖所内の全員は主教にお辞儀。第二の輔祭は北門を出てアンボンに行き「我等諸聖人を記憶して、又々安和にして主に祈らん」の連祷。
主教が「人を愛する主宰や、我等は我が悉くの生命と望とを爾に委ねて・・・」の祝文を唱え終えたら、説教に行く司祭はエピタラヒリとフェロンを来て、宝座の右側から近づいて宝座に接吻し、このとき(第一の司祭は手持ち十字架を主教に渡す)。十字架と主教の手に接吻して、お辞儀して退き、説教の時間を待つ。第一の司祭は主教から十字架を取り、手に接吻して、宝座の上に置<。
領聖に備える連祷の後、、主教が高声「主宰や、我等に勇を以て・・・」。主教と至聖所内にいるものは、もし主日でなければ伏拝、または躬拝。会衆は「天に在ます我等の父や・・・」歌う。
主教「蓋国と権能と光栄は爾父と子と聖神に帰す、今も何時も世世に」、
聖歌隊「アミン」
主教は両手で信者を祝福し「衆人に平安」。
聖歌隊「爾の神にも」
輔祭はソレヤで「爾等の首を主に屈めよ」
聖歌隊「主、爾に」
主教・司祭は頭を下げて黙唱「見るべからざる王、その量り難き能力をもって万有を画定し、」。輔祭はオラリを十字形に体に巻き付ける。主教は高声「爾が独生子の恩寵と慈憐と仁愛とによりてなり」を唱える。
聖歌隊「アミン」。主教、司祭は「主、イイスス・ハリストス我等の神や、爾の聖なる住所」を唱える。
祝文後、首輔祭は主教からミトラを取り、副輔祭は主教に小オモフォルを付ける。王門とカーテンを閉じる。輔祭はアンボン「謹みて聞くべし」と唱え、至聖所に入る。
ロウソク持ちは王門の前にロウソクを置き、杖持ちと一緒に至聖所に入る。
主教は陪祷者と共に三度躬拝し「聖なる物は聖なる人に」。聖歌隊は「聖なるはただ独り」を歌う。
12.領聖
首輔祭は「君や、聖餅を剖けよ」
主教「神の羔は剖(さ)かれ分たる、彼は剖かれて分離せず、恒に食はれて永く盡きず、すなわち領くる者を聖にす」
首輔祭はオラリでポティールを指し、「君や、聖爵を充満せよ」。
主教「IC」の部分をとってポティールに入れ、「聖神の充満」。
首輔祭は「アミン」、温水を持って「君や、温水に祝福せよ」。
主教は温水を祝福し「爾が諸聖人の温熱は・・・」。
首輔祭は「アミン」、温水を十字形に注ぎ、小声で「信の温熱は聖神を以て充満す、アミン」。
主教は「XC」の部分を領聖する神品の数に従って分ける。のとき長輔祭、輔祭は宝座と高所との間で、互いの右肩に按吻、上位の輔祭「ハリストス我等の間に在り」と言い、下位の輔祭が「誠に在り、また永く在らんとす」と答える。
主教は全員に向かって「我罪人を赦し給え」、神品は主教にお辞儀し、「尊貴なる主宰や、我等を赦し、祝福せよ」と答え、主教は全員を祝福し、宝座の前でお辞儀し「夫れ我は吾が死せざる王及び神に就く」と言い、主のご聖体の一部を取り、神品とともに「主や、我信じ且承け認めて・・・」の祝文を唱え領聖。
主教が領聖する時、主輔祭は「イスポラ・・・(3回)」聖ポティールから3回聖血をすするときとき「アミン、アミン、アミン」と言い、「掌院、長司祭、司祭・・輔祭や、近づけよ」と言う。全員は左側から宝座に近づき、「君や、我に主・神我等の救世主イイスス・ハリストスの至尊至聖なる体を授けよ、我が罪の赦と永生とを得んがためなり」
主教がご聖体を司祭の器のように合わせた手の中に授ける時、司祭は主教の手に接吻、宝座の左側(宝座と司祭の間)を回って、ポティールの側に行き、待つ。主教から司祭に聖血がさずけられる。第一位の司祭が輔祭に授ける。
司祭の一人が羔の「NI」と「KA」の部分を分け、信徒の領聖のためにポティールに入れる。
主教は至聖所の右側の用意された場所に行き、祝文「人を愛する主宰、我が霊の恩主」を読む。温水入りぶどう酒を司祭から受け取り、口と手をすすぐ。(堂役または副輔祭が水とタオルを持ってくる)。温水入りワインを持っていく司祭は、主教が右手左手で取りやすいように、ゼオンカップの取っ手を主教に向け、その左にプロスフォラを置く。
主教が感謝祝文を読み終えたら、全員主教に近づき、祝福を受ける。
説教または聖歌「コンサート」が終わったらロウソク持ちと杖持ちはソレヤの定位置につき、副輔祭はディキリ・トリキリを持ってアンボンに出る。
主教はミトラをかぶる。ポティールを首輔祭に渡し、長輔祭は受け取り、主教の手に接吻し、王門のアーチのところで「神を畏るる心と信とを以て近づき来たれ。」聖歌隊は「主の名によって来る者は。」
を歌う。
主教はアンボンで領聖させる。聖歌隊「ハリストスの聖体をうけ」。
信者の領聖のあと、主教はポティールを宝座の上に置き、ソレヤに出て、副輔祭からディキリ・トリキリを取って会衆を祝福。「神や、爾の民を救い、爾の・・・」聖歌隊は「イス・ポラ・エティ・デスポタ」「すでに真の光を見・・・」
司祭の一人がディスコスに残ったかけらを注意深く拭き、ポティールに入れ、常例の祝文「ハリストスの復活を見て、新たなるイエルサリム、ああ、第にして至聖なるパスハ・ハリストスや・・・」を唱える。
主教宝座に立ち輔祭から香炉を受け取って、聖祭品に炉儀して静かに唱える、「神や、願わくは爾は諸天の上に挙げられ爾の光栄は全地を蔽はん」。香炉を輔祭に返し、ディスコスを首輔祭に私、首輔祭はそれを額の上にのせ、炉儀する輔祭に先導され、ディスコスを奉献台に移す。主教はポティールを取り「我等の神は崇め讃めらる」、第一位の司祭が両手で受け取り、主教の手に接吻、会衆の方へ向きポティールを挙げて高声「今も何時も世々に」、それから奉献台に運び、輔祭はポティールに炉儀。聖歌隊は「アミン。主や、爾の光栄を歌わん」歌う。ポティールが奉献台に戻ったら、教役者は定位置に戻る。
13.聖体礼儀の終わり
首輔祭は高所で十字を描き、主教に向いてお辞儀して、北門からソレヤに出て「謹みて立て、神聖、至浄」の感謝の連祷を行う。(新しく叙聖された輔祭がいる場合はその人が行う)。連祷の間に主教は司祭と共にアンティミンスをたたみ、第二の司祭が福音経を主教に渡す。主教、高声「蓋爾は我等の成聖なり」を唱え、福音経でアンティミンスの上に十字を描き、福音経に接吻してからアンティミンスの上に置く。聖歌隊「アミン」
主教「平安にして出ずべし」
聖歌隊「主の名によりて」
最下位の司祭(または新しく叙聖された司祭)は宝座に接吻して、主教にお辞儀し、王門を出てアンボンの下、(通常聖堂の中央)に行く。
首輔祭(または新しく叙聖された輔祭)「主に祈らん」司祭は升壇外の祝文「爾を讃揚する者に福を降し、及び爾を恃む者を聖にする主や」を唱える。
輔祭は、高所に向かって十字を描き、宝座の左側に立ち、手のひらを下にして、両手を十字形に宝座の端に重ね、そこに頭を乗せる。主教は祝福して祝文「親ら律法と諸予言者との成満にして・・・」を読み輔祭は十字を描き、宝座に接吻し、主教にお辞儀そて、聖祭品を食べつくすために奉献台へ行く。
首輔祭は升壇外の祝文の終わりに南門から至聖所に入り、高所に行き躬拝。升壇外の祝文を読んだ司祭は王門から至聖所に入り、宝座の左側に接吻して、長輔祭とともに主教にお辞儀。
聖歌隊「願わくは主の名は崇め讃められて」
主教は王門から両手で信者を祝福して「願わくは主の降福は、その恩寵と仁愛とによりて・・・」
聖歌隊「アミン」
主教(宝座の方を向いて)「ハリストス神我等の恃みや、光栄は爾に帰す」
聖歌隊「光栄は、今も、主憐れめよ(3次)。主宰や、福を隆せ。」
主教は信者に向かって、発放詞を捧げ、ディキリ・トリキリで祝福する。至聖所に戻り、宝座に
接吻し、宝座の前で祭服を脱ぐ。
聖歌隊「イス・ポラ・エティ・デスポタ」と万寿詞「神や、我等の緯主教・"」
司奈は宝座に接吻し、主教にお辞儀して祭服を脱ぐ。
副輔祭はディキリ・トリキリを元の位置に戻し、主教が祭服をとるのを手伝う。宝座の右輔祭の持つ盆に祭服を置く。首輔祭は常例の祝文を読み、主教がリヤサをつけ、パナギアをつけるのを手伝う。副輔祭は主教にマンティヤを着せかけ、輔祭がクローブクとチョトキをわたす。
小発放詞のあと、主教はクローブクとチョトキをつけ、至聖所にいる全員に祝福ししてから、王門からソレヤに出る。ここで杖持ちは牧者の杖を渡す。主教は救主と神の母のイコンにお辞儀し、聖歌隊は「トン・デスポティン」を歌う。主教はアンボンから信者全員を祝福し、カフェドラに行く。信者は個人の祝福を受けるために、そこで待つ。。
祝福を受け終わると、主教は西とびら(出口の近く)のオルレツに立ち、杖を渡す。副輔祭はマンティヤをとる。
主教が聖堂を出る時、鐘を目一杯鳴らす。トレズヴォンを鳴らす。
(Bogosluzhebnye ukazaniya na 1955 GOD, pp. 298-321)